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遺産分割協議中でも不動産担保ローンは利用できる?必要な手続きと注意点

10秒でわかるこの記事の要約
  • 遺産分割協議中の不動産でも、条件次第で不動産担保ローンの利用が可能。
  • 相続人全員の同意があれば、不動産全体を担保に低金利・高額融資を調達。
  • 他の相続人に知られず、同意なしで自分の「持分のみ」を担保にする方法も有効。
  • 代償金の準備、相続税の納税、生活費・事業資金など急な資金調達に対応。
  • アビックは共有持分融資の実績が豊富で、遺産分割協議中の資金調達を強力に支援。

遺産分割協議中でも不動産担保ローンは利用できる?必要な手続きと注意点

遺産相続で不動産を引き継いだものの、「他の相続人との協議がまとまらない」「まとまった資金が必要なのに、相続した不動産を動かせない」という悩みを抱えてはいないでしょうか。

遺産分割協議が終わっていない不動産は、法律上、相続人全員の共有財産という扱いになります。

しかし諦める必要はありません。協議が進んでいない段階であっても、不動産を担保に資金を調達することは十分に可能です。

今回は、協議中の不動産を担保にする具体的な手続きや、他の相続人の同意なしで自分の取り分を担保にできる方法。そして、手続きの注意点まで分かりやすく解説します。

遺産分割協議とは?相続不動産が「共有」になる仕組み

遺産分割協議とは、亡くなった方の遺産を相続人全員でどのように分けるかを決める話し合いの場のことです。

通常、遺言書があればその内容に従えば済みますが、ない場合は相続人全員で協議を行わなければなりません。

この協議での結果を正式に決定とするには、相続人全員の合意が必須であり、一人でも反対する人がいれば成立しません。

遺産分割協議の基本的な流れ

遺言書が無い場合は、一般的には以下の順番で遺産分割協議を進めます。

  1. ・相続人の確定
  2. ・相続財産の調査・評価
  3. ・相続人全員での話し合い
  4. ・遺産分割協議書の作成

この協議自体には、法律上の明確な期限はありません。しかし、「相続税の申告・納付期限」は相続が判明した翌日から10カ月以内と定められています。

さらに、相続放棄の手続きは3カ月以内に行わなければなりません。

そのため、実際には想像以上に早い段階から、相続人同士での意思確認を進めていく必要があります。

協議が長引く主なケース

遺産分割協議は相続人全員の合意が必要なため、以下のケースでは話し合いが長期化しやすくなります。

  • ・相続人同士の意見が対立している
  • ・連絡が取れない、または行方不明の相続人がいる
  • ・海外に住んでいる相続人がいる
  • ・認知症などで意思の決定や確認が難しい相続人がいる
  • ・遺産の大部分が不動産であり、公平に分けるのが難しい

上記のように、全員の合意を得るのが難しいケースは決して珍しくありません。

トラブルを避けるためにも、できるだけ早めに対策や相談を進めていきましょう。

遺産分割協議中の不動産は担保にできる?

遺産分割協議中の不動産は担保にできる?

遺産分割協議中であっても不動産を担保にして融資を受けることは可能です。

ただし、「不動産全体」を担保にするか、自分の「共有持分(権利の割合)のみ」を担保にするかで、手続きや条件が大きく異なります。

どのような条件であれば担保として認められるのか、具体的なルールを詳しく見ていきましょう。

共有名義の不動産を担保にする際に必要な同意

遺産分割が終わっていない不動産を丸ごと担保に入れる場合、相続人全員の同意と共同での手続きが必要になります。

たとえ自分の相続分が多かったとしても、他の相続人に無断で不動産全体を担保にすることは法律上認められません。

全員が融資に納得し、実印の押印や書類の提出に協力してくれるのであれば、協議中の状態でも不動産全体を担保にしたローンを利用できます。

一方で、一人でも反対する人がいる場合は、不動産全体を担保にすることはできません。

ただし、不動産全体ではなく「共有持分のみ」を担保にする場合であれば、他の相続人の同意は必要ありません。

協議未了のまま資金調達が必要になるケース

話し合いがまとまるのを待てないほど、急ぎでまとまったお金が必要になる状況は意外と多いものです。

代表的なケースとしては、以下のような事情が挙げられます。

  • ・他の相続人への代償金の準備(不動産を相続する代わりに支払う現金)
  • ・故人の残したローンの返済や医療費などの出費
  • ・相続税の納税資金など

遺産分割協議中でも資金調達する2つの方法

遺産分割が終わっていない状態でも、不動産で融資を受ける方法は主に2つあります。

手続きの流れや相談すべき金融機関が異なるため、現状に合わせて適した方法を選びましょう。

相続人全員の同意を得て不動産全体を担保にする方法

「相続人全員の同意を得る」という高いハードルはありますが、不動産全体を担保にすれば、低い金利でまとまった額を調達できるという大きなメリットがあります。

一般的には、以下の流れで手続きを進めます。

  1. ・相続人全員の合意
  2. ・ローンを借りる代表者の決定
  3. ・全員共同での担保提供手続き

代表者が「債務者」となり、他の相続人は「連帯保証人」として契約に加わります。

全員分の実印や印鑑証明書などが必要となり、一人でも協力が得られなければ、この方法で資金を調達することはできません。

自分の相続持分のみを担保にする「持分融資」

他の相続人の協力が得られない場合は、自分の相続持分(取り分)だけを担保にして融資を受ける「持分融資」という方法があります。

周りに知られることなく、自分一人の意思だけで資金を用意できる点が大きなメリットです。

融資の手続きは、以下の流れで進めます。

  1. ・持分の割合確認
  2. ・相続登記(名義変更)
  3. ・単独での融資申し込み・担保設定

ただし、取り扱い金融機関は共有持分専門のノンバンクなどに限られます。

全体を担保にするより金利が高く、融資限度額も自分の持分内に制限される点にも注意が必要です。

詳しくは、下記のページをご覧ください。

参考:【不動産の共同名義】共有持分だけでも融資は可能?単独で借りる方法とリスク

持分融資に必要な書類・手続き

持分融資に必要な書類・手続き

自分の持分のみを担保にする場合、一般的な不動産担保ローンとは異なる専門的な書類や手続きが必要になります。

遺産分割の進行状況に合わせた書類の準備と、ルールや注意点を解説します。

戸籍謄本・相続関係説明図・遺産分割協議書(未了の場合の扱い含む)

融資の審査や登記手続きでは、自分が正当な相続人であることを証明する必要があります。主な必要書類は以下の通りです。

  • ・被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本
  • ・相続人全員の戸籍謄本
  • ・相続関係説明図(家系図のような一覧表)
  • ・協議が未了の場合は「法定相続分での登記」を証明する書類

遺産分割協議書は、協議が完了している場合は提出を求められます。

ただし、協議がまとまっていない状態でも、法律で定められた取り分(法定相続分)の登記を完了させておくことで、遺産分割協議書なしでも融資を受けられます。

他の相続人の同意が不要なケースの範囲

他の相続人の同意不要が認められる範囲は、以下のように自分の持分のみを担保に設定してお金を借りる行為に限られます。

  • ・自分名義の持分を担保にした融資契約
  • ・自分名義の持分に対する担保の設定登記
  • ・融資に必要な物件の現地調査や査定

このように、融資に関する手続きを自分の持分の範囲内だけで完結できるため、他の相続人への通知や連絡なしで進められます。

遺産分割協議中の不動産を担保にする際の注意点

共有持分を活用した融資を検討する際は、返済が遅れた際のリスクだけでなく、権利関係や手続きの複雑さについてもあらかじめ理解しておくことが大切です。

特に注意すべきなのが、返済が滞った場合のリスクです。

万が一返済不能に陥ると、担保に入れた不動産は競売にかけられます。

持分融資であっても、最終的に自分の権利が第三者の手に渡ることで、他の共有者との間で深刻なトラブルに発展しかねません。

また、遺産分割が終わっていない不動産は、持分の割合や名義変更の手続きなど、権利関係が非常に複雑になりやすいです。

安全に手続きを進めるためには、登記や法律の専門知識を持つ司法書士や、共有持分に強い金融機関に相談することをおすすめします。

アビックなら遺産分割協議中でも相談可能

アビックなら遺産分割協議中でも相談可能

一般的な銀行や大手ノンバンクでは、遺産分割前の不動産を担保にする場合、共有者全員の同意や保証を求められて融資を断られるケースがほとんどです。

しかし、共有持分融資の実績が豊富なアビックであれば、遺産分割協議中の段階であっても、ご自身の持分のみを担保にした融資のご相談を承っております。

複雑な相続登記や将来的な権利調整も、以下のような専門家との連携体制でサポートいたします。

  • ・提携司法書士による相続登記の代行
  • ・提携弁護士による権利関係の調整・整理
  • ・専門資格を持つスタッフによる最適な融資プランの提案

名義変更が済んでいない状態からでも、専門知識を持つスタッフがお客様に寄り添い、安全かつスピーディーに手続きを進めてまいります。

「話し合いがまとまらないけれど、すぐに資金が必要」という方も、まずは諦めずにアビックへご相談ください。

【事例紹介】遺産分割協議中に持分を活用して資金調達

ここからは、遺産分割協議中の不動産持分を活用して資金を調達された、アビックでの実際の解決事例をご紹介します。

事例1:兄弟で相続した実家の持分を活用した事業資金調達

神奈川県で飲食店を経営する個人事業主様より、新規出店資金として2,000万円のご相談をいただきました。

父親からお兄様と2分の1ずつ相続した戸建て不動産をお持ちでしたが、持分のみでの融資は大手金融機関に断られてしまったそうです。

そこで、相続登記を担当した司法書士様のご紹介でアビックにご相談いただきました。

事業計画や売上状況を丁寧に審査し、返済能力が十分にあると判断。

お兄様の同意や保証を一切求めることなく、お客様ご自身の持分のみを担保に2,000万円の融資を実行いたしました。

事例2:相続した実家の共有持分を担保に、当面の生活費・医療費を調達

会社員のお客様(48歳)より、病気療養に伴う医療費や当面の生活費、お子様の学費として700万円のご相談をいただきました。

父親から相続した投資用区分マンション3戸をお持ちでしたが、一般的な金融機関では資金使途を理由に断られてお困りとのことでした。

アビックでは、3戸のマンションから毎月得られる家賃収入(計22万円)と、「1戸を売却して完済する」という具体的な返済計画を評価。3戸の持分を担保に700万円の融資を実行いたしました。

半年後には計画通り1戸を売却して無事に完済され、治療も完了して元気に過ごされています。

遺産分割協議中の不動産に関するよくある質問(FAQ)

遺産分割協議中の不動産に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 遺産分割協議が終わっていなくても融資は受けられますか?

はい、受けられます。
一般的な銀行や金融機関では持分のみの融資は断られることが多いですが、アビックでは遺産分割の話し合い中であっても、お客様ご自身の持分を担保とした融資が可能です。

Q2. 他の相続人に知られずに借りることはできますか?

はい、知られずに手続きが可能です。
大手ノンバンク等では他の共有者全員の同意や保証を求められるケースが一般的ですが、アビックではお客様ご自身の持分のみに担保設定が可能なため、他の相続人に知られることなく資金調達が進められます。

Q3. 協議が成立した後、持分割合が変わった場合はどうなりますか?

法律上、担保権は守られるため、直ちに契約が無効になることはありません。
遺産分割の効力は相続開始時に遡りますが、第三者の権利を害することはできないと定められています(民法第909条但書)。そのため、ご契約時に設定された担保権が消滅することはありません。
ただし、将来の返済や売却計画に影響する可能性があるため、協議の状況が変わった際は事前にご相談いただくのが安心です。

まとめ:協議中でも諦めずにまずはご相談を

「遺産分割協議が長引いていて資金が準備できない」「他の相続人に知られずに資金調達したい」とお悩みの場合でも、諦める必要はありません。

協議中の不動産であっても、ご自身の持分のみを担保とする「持分融資」という選択肢があります。

持分融資を活用すれば、他の相続人に知られることなく、ご自身の権利の範囲内でまとまった資金を調達することも可能です。

アビックでは、専門のスタッフや法律・登記の専門家が連携し、お客様のご状況に合わせた最適なご提案を行っております。

遺産分割協議中の不動産担保融資でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

諸橋 仁智(もろはし よしとも)

諸橋 仁智(もろはし よしとも)

弁護士

いわき市出身。磐城高卒。上京後、暴力団員となり覚醒剤中毒で強制入院し、覚醒剤取締法違反の罪で有罪判決を受ける。一念発起して宅地建物取引士、司法書士の試験に合格。2013年に司法試験に合格。2023年4月、東京都内に諸橋法律事務所を開設。

この記事を書いた人

コラム(お役立ち情報)編集部

コラム(お役立ち情報)編集部

ファイナンスや不動産業での知識と経験豊富なスタッフ(貸金業務取扱主任者や宅地建物取引士の有資格者)が中心となり、公認会計士事務所・弁護士法人・司法書士法人等の専門職の方からの意見やアドバイスを取り入れ、日々、執筆と監修を行っております。

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