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有担保ローンとは?特徴やメリット・デメリットを解説


ローンを組む場合には、担保の有無が商品を見極めるうえで重要なポイントになります。
貸す側にも貸倒れというリスクがあり、そのために担保が活用されてきました。
有担保ローンと無担保ローンがあるのも、貸倒れのリスクに対応するためです。

有担保ローンのデメリットを含め、一体どのような効果が生まれるのか、自分の状況と照らし合わせて検討していきましょう。

1.担保とはなにか

担保には、人的担保と物的担保があります。

人的担保とは、連帯保証人などのことです。
債務が履行されないときに、その責任をとってもらいます。
物的担保は、物や権利であり、債務を保全するために提出させる物のことです。
抵当権の設定などのことを指します。
質権と呼ばれるのも同じです。
どちらの場合でも、債務の履行が重要であり、提出させることで履行を促す、履行しなければリスクがあると認識させます。

2.なぜ担保が必要なのか

なぜ担保が必要なのか、その理由が重要です。
その理由を知るためには、融資側の状況を判断する必要が出てきます。

融資としてお金を貸すことは、利息などで利益を得られますが、本当に返してもらえるかというリスクが発生します。
返済リスクが高い相手には、金利の設定を上げるなどして対応をしますが、返してもらえるかとは別問題です。
金利を高くしても、回収する前に返済不可能になるかもしれません。
この返してもらえない状況を貸倒れと呼びます。
貸倒れが発生しそうな場合には、返済しろと請求を掛けますが、それでも貸倒れの可能性はゼロにはなりません。
そこで、融資額に見合うものを提出してもらう方法が有担保ローンです。

設定や性質にもよりますが、貸倒れになりそうなリスクが発生した段階で行動に移れる場合もあります。
人的担保である保証人が有名です。
払ってもらえない可能性が見えた段階で、主たる債務者である借りた本人に代わり支払いを求めます。

3.有担保ローンとは

有担保ローンは、担保を提出することで融資を受ける方法です。
保証人の設定もありますが、不動産に抵当権を設定するといった方法もとられます。
つまり、返済ができないときには、担保によって賄うという約束をするのです。

融資側としては、貸倒れのときのダメージを減らせます。
もちろん、担保を処分したり請求したりするときの費用は掛かるため、ゼロにはなりませんがかなり軽減できるでしょう。
少なくても全く回収できない事態は避けられます。
この理由からも有担保ローンは低金利で高額の上限設定が可能となるのです。

もちろん、融資に見合う価値が必要になります。
そのための審査も必要です。

住宅ローンの大半は、有担保ローンで行われます。
もともと元金が高額である上に、住宅の費用返済という目的がはっきりしているためです。

4.無担保ローンとの違い

有担保ローンがある一方で、無担保ローンも存在します。
カードローンなどが一般的です。

カードローンの特徴は、なんといっても審査の速さにあります。
個人情報を審査し、返済できるか判断するだけで終わるからこそ、スピーディーに展開できるのです。
有担保ローンでは、融資額に見合うか判断が必要で、これだけで相当な時間を取られます。

ただし、カードローンは大きな金額は借りられません。
金利の設定も、貸倒れのリスクを加味するためかなり高くなります。
返済期間にしても、中期から短期の設定が基本で20年といった融資は難しくなるのです。

無担保ローンは、自分だけの責任で借りられるのはメリットになるでしょう。
誰かに知られるリスクは、自分で情報をばらさない限り、限りなく低くなります。

5.有担保ローンのメリット

担保を必要とするだけに、有担保ローンはデメリットが大きいと思われがちです。
しかし、これは大きな間違いも引き起こします。

有担保ローンの最大のメリットは、返済負担の軽減です。
金利の設定は無担保ローンに比べてかなり大きくなります。
例えば銀行のローンを例に挙げると、無担保ローンでは13%などの高い設定が固定されることは珍しくありません。
ところが、有担保ローンでは4%未満の変動金利が設定される商品があります。
元本が大きくなると、この10%近い金利差はとても大きな負担になるのは明白です。

融資限度額も無担保ローンでは500万円程度だったものが、5,000万円以上になるケースがあります。
もちろん、見合う担保も必要ですが、融資の可能性に違いがあるでしょう。
特に使用用途を限定しないフリーローンの場合には、影響がはっきりと出ます。

6.有担保ローンのデメリット

有担保ローンは、融資を受けるという意味では、非常に有効な手段です。
その効果は無担保ローンとは比にならないほど大きな影響を及ぼします。
しかし、担保という部分からも多くのデメリットがあることを認識しなければいけません。

(1)何かあった時には担保に影響がある

返済ができない場合、物的担保なら処分されます。
人的担保なら、代わりに請求されるリスクが生まれるのは避けられません。
不動産担保の場合には、ほとんどは住居です。
住居がなくなるリスクは、人生にかなり大きな影響を与えます。
それだけしっかりとした返済計画を立てなければいけません。

(2)担保の審査にかかる時間

融資を受けたいとき、すぐにでもお金が欲しい場合もあるでしょう。
しかし、担保の審査は時間がかかります。
物的担保のほうが大きな影響が見られますが、即日融資はかなり厳しい条件です。
一般的には1週間程度は見なければいけません。
人的担保の場合、身分証明などがはっきりし、信用情報の審査が進めらるなら、早めに融資されるケースがあります。

(3)上限額が担保に左右される

融資を受ける際には希望の金額があるでしょう。
無担保ローンの場合には、上限がはっきりしているので判断しやすくなります。
有担保ローンは、担保の能力次第です。
担保に価値があるなら上限額は上昇しますが、希望に満たない可能性も出てきます。

(4)手数料の問題

隠れ費用ともいえるのが手数料です。
融資を受ける際には、とても重要な意味をもちます。
融資額に対して割合が決められており、手数料額が増減するのが基本です。

返済総額に対して手数料を加味した場合、思っていたより自由に使える資金が減ったという場合もあります。一体どれぐらいになるのか、返済総額の総合的な判断が必要です。

まとめ

有担保ローンは、融資を受ける際の基本的な方法のひとつです。
担保を差し出す代わりに、融資を受けられます。

無担保ローンがリスクが少ないといわれますが、返済に問題が起きればそのまま負債として抱えなければいけません。
生活にも影響が出るでしょう。
しかし、担保があれば負担軽減ができ、生活を立て直せる可能性も出てきます。
担保の考え方はそれぞれですが、有効性の高さは間違いありません。

そして、返済がうまくいかないからこそ、担保に影響が出るため、計画の段階からしっかりと情報をまとめ利用していきましょう。

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コラム(お役立ち情報)編集部

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ファイナンスや不動産業での知識と経験豊富なスタッフ(貸金業務取扱主任者や宅地建物取引士の有資格者)が中心となり、公認会計士事務所・弁護士法人・司法書士法人等の専門職の方からの意見やアドバイスを取り入れ、日々、執筆と監修を行っております。