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「所有者不明の土地所有権・・放棄可能の方向に」

 

・所有者不明の土地対策については、法制審議会で議論されてきたが、この度、中間試案の原案がまとまった。

・所有権を巡り争いが起こっておらず、管理も容易にできることを条件に、個人に限って認めるというもの。

・法制審議会は令和2年1月から意見を公募し、同年9月までに要綱案をまとめ、政府は令和2年秋に民法や不動産登記法の改正案の提出をめざす。

・土地の所有権は適正な管理や税金の支払いなどの義務を伴なうもので、所有権の放棄は課税逃れや管理費用を国に転嫁するなどのモラルハザードを招きかねないとの懸念が根強く、又、現行の民法は認めていない。

・法制審部会の議論では、人口の都市集中や少子高齢化の進行を受け、遠方の土地を手放したいと考える人が多くなるとの指摘があった。

親など被相続人の死亡後に相続した土地の管理ができなくなり、放置することは、所有者不明土地の発生原因の要因ともされている。

・所有者不明の土地の発生原因は、相続時の登記変更忘れ等も多く深刻になっている。

 中間試案の原案は、不動産を相続する人が誰なのかをハッキリさせるため、被相続人が亡くなったさいに相続登記の申請を義務付、手続きを簡素化する代わりに、一定期間内に相続登記をしなければ罰則を設けることを検討していく。